日本現代美術のスターが勢揃い!森美術館STARS展
みなさんこんにちは!エイミーです。
チケットをいただいていたのですが行きそびれていた森美術館で開催中の「STARS」展の閉幕日が近づいてきているのに気がつき慌てて行ってきました!
STARS展:現代美術のスターたち 日本から世界へ
STARS展:現代美術のスターたち 日本から世界へとは日本の枠を超えて世界で活躍する6名のアーティストたちの初期作品と最新作を繋いだなんとも贅沢な企画展。
名前を見ただけでもまさに日本現代美術のスターたち!と言った6名ですよね。
当日展も販売されていましたが日時指定制の前売りチケットを購入するのが確実。私は招待券をいただいていたので、日時指定無料チケットをネットで購入しましたよ!
展示室内は一部の作品を除いて撮影OKだったので、6名の作品たちをちらっとご紹介していきます。
村上隆
アートには興味がない人でも一度は目にしたことのある名前だと思います。日本のサブカルチャーを基盤とした作品が多く今回も初期の等身大フィギュア作品も展示されていました。(なかなか際どい表現のものが多いので、写真掲載は控えますね。)
私も単純に村上隆=サブカルアートというイメージが強かったのですが、江戸時代から続く日本特有の完成を見出した作品も多く発表していることを恥ずかしながら今回初めてきちんと知ることができて。センターにどーんと置かれた村上龍の阿吽像が迫力満点だったな。
そしてこちらが最新作。村上隆とジャパニズムが見事に融合されています!うん、素直に可愛らしい。
個人的には展示室の一角で流されていた映像作品、「原発を見に行くよ」という作品が一番印象的。原発のことをよく知らないカップルが、お出かけ感覚で原発を見に行く作品で、のんびりとした雰囲気で流れれていく中で厳しい現実がこうぐっと伝わってくるんですよね。本当はオリンピックの時期に開催される予定だった本展覧会、外国人観光客にもぜひ見て欲しかったなあ。
李禹煥
もう50年以上アーティスト活動をしている重鎮ですね。「もの派」と呼ばれた彼の作品の展示室に入るとまるで神聖な空間に足を踏み入れたかのような不思議な静けさを感じられます。村上さんの展示室からのギャップがまたいいんだよなあ。
床に敷いたガラスを敷いて、大きな岩を落としその割れ目をそのまま作品としたもの。人工物と自然物の関係性を表現しているそう。なんだかこのガラスの割れ目をずっと見つめることができるような。うーん、不思議。
こちらの展示室は床一面に小石が敷き詰められているんですよね。不思議な静けさはここからきているのかな?寺社にお参りにきたかのような雰囲気も感じられました。
草間彌生
もうこの方に関しては説明いらずですよね。あの水玉作品が有名な草間彌生、すでに90代を突破していますがまだまだ現役です!今回の6名の中では唯一の女性アーティスト。やっぱり女性らしい感性をビシバシと感じられる、ポップの中にも毒が混ざったような作品が多くありました。
こちらは今現在も描き続けている正方形の絵画シリーズ「わが永遠の魂」の作品も3点展示。1000点の作品を目指しているようで現在600近く?感性しているそう。90代でこの意欲はすごいなあ。私も年を重ねても、夢中で取り組めるようなライフワークができるのが理想だな。
宮島達夫
デジタルカウンターを使ったインスタレーション作品が得意分野である宮島達夫。今回展示されていたのは「時の海〜東北」という大型作品です。
写真ではわかりづらいですが、この小さな光は全て1から9の数字のカウンターになっており全てタイミングやカウンターの速さが異なっています。そのカウントのタイム設定は311の被害を受けた地域で生活をしている東北の方々。最終的には3000人分の気持ちを乗せて東北に恒久展示することが目標だそうです。
写真ではわかりづらいのですが時の海、という名前通りお水が張っていてピチョン、ピチョンという水滴の音が響く中カウンターが命を持っているかのように動いていてとても神秘的。夫は今回この作品に一番心を打たれてしまったそう。(しばらく動いていなかった。)
展示室を抜けると今回のデジタルカウンターの設計図と作品プロジェクトのムービーも流れているのでそちらも必見です。
奈良美智
奈良さんの作品も説明不要ですよね。ちょっと生意気そうな女の子が印象的な作品が多いアーティストで今回はこんな大きなインスタレーション作品が展示されていました。月をイメージしている海外の音楽も流れていて、音楽にも詳しい奈良さんならではの展示室ですよね。
この小さなお家を覗くと奈良さんのアトリエかな?と思うようなスペースが。作品の原点を感じられるような小物たちがここ意外にも展示室全体にたくさん飾られており、まさに奈良さんの年表を1つの展示室にぎゅっとまとめたファンにはたまらない内容でした。
最新作はとても穏やかな表情の女の子。以前見たインタビューで、311を経て穏やかな女の子のお顔も描くようになったということをお話されていたのを思い出しました。写真には伝わらない、絶妙なカラーはぜひ本物を見て実感してほしい作品です。
杉本博司
最後は杉本博司。最近、個人的に目にすることの多いアーティストで、彼のこだわりや達観した世界観がとても心地よくて。
今回は彼が注目を浴びるきっかけとなったジオラマシリーズの「シロクマ」が展示されていました。
最後の展示室には杉本さんが2017年に小田原で開館させた「江の浦測候所」の四季折々の映像が流れていました。ここ行きたいんだよなー。来年は絶対に行きたい場所の1つです。
まとめ
6名のアーティストのダイジェスト、という感じで正直それぞれのアーティストの作品をもっとみたい!物足りない!という感情も抱いたのですが、日本の現代美術に足を踏み入れる入り口としてはとても充実した内容だったのではないかと思います。
そして感じたのは311はアーティストたちにとって大きな影響を受けた出来事だったんだなということ。今後、新型コロナウィルスの影響も世界中のアーティストたちに出てくるのではないでしょうか。
これからのアートの変化や姿にもぜひ向き合って行きたいなと思えた企画展でした。
こちらの企画展は2021年の1月3日まで!お正月から刺激を受けたい人にはぜひお勧めの企画展なので、感染対策を万全にしてぜひ足を運んでみてくださいね。
本日もお読みいただきありがとうございました!